対日要望書 With Respect To Japan

 郵政民営化法、新会社法がアメリカ政府からの「対日要望書」の内容を忠実に反映したものであることをご存知でしょうか? 現在、日本において推進されている規制改革によってアメリカ企業が優遇されてる事実をご存知でしょうか?
 また、混合診療の解禁を米国が日本に強く要望している事実をご存知でしょうか?解禁されれば、日本において使用できなかった米国の世界最先端の新薬や治療法が多量に参入してくるでしょう。加えて、公的医療保険の範囲外の保険が必要となり、保険業界にとって大きなビジネスチャンスが生まれます。米国は解禁を要求するとともに、その際の国益確保のため、「対日要望書」の中で日本医療における市場原理の導入、そして、米国製薬業界・医療業界・保険業界への日本市場開放を求めてきています。日本における混合診療解禁が米国の国益のために米国の要望によって行われようとしているなら……。
 「対日要望書」とは通信、エネルギー、金融、流通、医療、商業など立法、行政、司法に及ぶあらゆる分野に関して、アメリカ政府から日本政府への要求事項をまとめたもので、この12年間、定期的に発行されています。その要求事項はアメリカ政府の国益につながるものばかり。そして、それらは日本の各省庁の担当部局に振り分けて検討され、審議会にかけられます。主に経済財政諮問会議や規制改革会議が主導することで、法改正や制度変更の要望を着実に実現されてきたと言われています。

第1回規制改革要望 主要要望主体別 閣議報告項目数

平成15年度6月要望受付
要望事項順 要望主体名 要望主体
属性
要望
事項数
閣議報告
項目数
閣議報告数
/
要望事項数
1 (社)日本経済団体連合会 社団法人 70 12 17.1%
2 (社)リース事業協会 社団法人 59 15 25.4%
3 ●●●●●(株) 民間企業 42 12 28.6%
4 (社)日本損害保険協会 社団法人 32 1 3.1%
5 ■■■■■■■■(株) 民間企業 26 1 3.8%
その他 26  
合計 67  

出典:内閣府資料を基に桜井充事務所作成

対日要望書による改正項目

(1)郵政民営化
(2)建築基準法
(3)労働者派遣法
(4)会社法
(5)大店法
(6)司法制度
(7)行政慣行
(8)第3分野自由化

etc...

年次改革要望書を用いたアメリカの外交戦略

※対日要望書

労働者派遣法における歴史(一部抜粋)

1985年 労働者派遣法制定(26業務のみポジティブリスト方式)
1996年 日本政府に対する米国政府の要望書
「ネガティブリストとすべきである」
1999年 ポジティブリストからネガティブリスト方式に改正
2003年 物の製造業務について解禁
(ただし、平成19年2月末までは1年、それ以降は最長3年)

※規制改革会議は派遣労働の期間制約の撤廃を提案している

第3分野自由化の流れ

1993年 日米保険協議開始
1994年 日米で「94年措置」署名(栗山、カンター):保険の第3分野は外国保険会社の依存度が高いため、その自由化を見送り(96年に当措置を2001年まで継続と明記)
1996年 保険業法改正:生損保相互乗り入れ実現ただし第3分野自由化せず
2001年 第3分野完全自由化(政省令改正)