桜井充メールマガジン

桜井充メルマガ「経済危機」

2020年03月06日 (金) 15:01
新型コロナウイルスの影響が各所に出てきている。新幹線で地元と東京を往復しているが、東京駅も仙台駅も本当にガラガラだ。都内の飲食店の経営者と話していても、キャンセルが相次ぎ、このままでは潰れそうだと悲鳴をあげている。当座は融資で対応するしかないと思うが、損失を補てんしなければ、倒産する企業が続出すると思う。
 
政府は、新型コロナによる影響への対応を今年度の予備費で行うという考えのようだが、私は予算の組み替えを行うべきだと考えている。それは、先程も述べたように、企業に対して損失を補てんする必要があるからである。
 
また、政府は今後の方向性を国民に対して明確に伝えるべきだと思っている。方向性とは、新型コロナがどうなっていくかという事ではなく、企業活動や家計に対する影響に今後どう対応していくかという事である。要するに、政府としてはこのような形で支援を進めていくので、心配いりませんからね、というメッセージを発信するべきだということだ。
 
 私は、東日本大震災の発生当時、財務副大臣を務めていた。地元のことが気がかりだったが、三月中は東京を離れられず、財務省内で、震災による被害に対してどのような対策を打っていくのかという検討を進めていた。そのため、四月に入って地元に戻った時には、首長や業界の皆さんにそうした大きな方向性を伝えることができた。
 
 皆さんから、全体の方向性を知ることができて安心したと言っていただいたことをよく覚えている。しかし、当時は、本当にその通りに進んでいくのだろうかという心配もあったそうだ。政治家は役人ほど信用されていないのだということも痛感させられる出来事だった。
 
それはさておき、震災当時の経験からも、私はまず国の方向性を打ち出して、国民の皆さんの不安を取り除いていくことが重要だと思っている。総理自身の口から、国民の皆さんにメッセージを伝えてほしいと感じている。
 
 
 
参議院議員・医師 桜井 充