桜井充メールマガジン

桜井充メルマガ「昨日は二階建てでした​」

2019年05月17日 (金) 17:04
 昨日は、午前中は法務委員会で、午後は文教科学委員会で質問に立った。法務委員会では、所有者不明の土地問題について質問した。山下法務大臣の所信表明をお伺いしてから、重要な問題だと思って、解決に向けて取り組んできた。
 
 何故重要かと言えば、土地の所有者が不明であれば、その土地を有効活用できないだけではなく、固定資産税も減収になるからである。そこで、総務省に固定資産税の納付率を調べてもらったのだが、そちらはほとんど徴収できているのである。
 
 所有者不明であれば、固定資産税を徴収できないと思われるが、地方自治体は別に調査を行っており、法務省が所有者不明だと言っている土地でも、納税者を特定し、納付してもらっているのである。
 
 そうであれば、情報を持っている地方自治体から情報を提供してもらうことで、問題の解決は早くなるはずである。ところが、質問通告の際にそのような話をしていたら、法務省の役人から、それですべてが解決するわけではないと言われてしまった。
 
 確かにそのとおりである。私もすべて解決できるとは思わないが、何の情報もない中からスタートするよりも、よほど早く解決できるはずである。悲しいことだが、官僚は人の揚げ足を取るのが、本当に上手である。このような議論をしても、得られるものは何もない。
 
 午後は、文教科学委員会で大学の研究者の処遇や研究体制に関して質疑を行った。日本は資源のない国である。日本が成長してきたのは、優れた技術力があり、勤勉で安価な労働力があったからである。
 
 しかし、日本の技術力は明確に落ちてきている。現在の大学生を見ても、アジアのロボットコンテストで、17回のうち2回しか優勝していない。このように、すでに優れた技術力を自慢できるレベルではなくなっているのである。
 
 日本の再生のためには基礎研究が重要だが、研究者の処遇が悪いために、優秀な人が集まらない。若手研究者の処遇を改善することは喫緊の課題である。文部科学大臣も最後は処遇改善に強い意欲を示してくれた。日本の再生のために努力していきたいと思う。
 
 

参議院議員・医師 桜井 充
 
 
 
 
【秘書のつぶやき】
 桜井充秘書庄子です。
 日本経済の状況について改めて色々と調べています。日本の名目GDPは今のところ米国、中国に次いで世界で3番目ではありますが、一人当たり名目GDPとなるとぐっと下がり、昨年時点で世界の中で26番目に位置しています。一人あたり名目GDPのランキング上位国には、ルクセンブルク、アイスランド、スイスにノルウェーなど、人口規模が小さい国々が並んでおり、これらの国々はGDPだけでなく、幸福度の高さや汚職の少なさなどでも特徴的です。小国と言われる国の全てが経済的に豊であるわけではなく、周辺環境や資源の有無など個々の事情によるところも大きいのでしょうが、日本にとってはまだまだ学ぶべきところがあるものと思います。(庄子真央)