桜井充メールマガジン

桜井充メルマガ:「復興のシンボル」

2015年11月26日 (木) 14:16
 昨日南三陸病院の落成式に行ってきた。大震災から4年と8か月。復興が進んでいるシンボルであると感じた。この病院には総合ケアセンター南三陸が併設されており、地域医療と福祉の拠点となる施設である。
 
 落成式には、台湾紅十字組織(日本赤十字と同じ組織)やイスラエル大使等、支援にかかわった方々が参加していた。特に台湾紅十字組織は、この施設の建設のために約22億円の義援金を寄付してくださった。台湾の皆さんの協力なしではできなかったわけであり、本当に感謝の気持ちでいっぱいである。
 
 大震災が起こった翌月、私が宮城に戻った際に、医師会や東北大の先生方と、今後の石巻地区の医療提供体制について話し合いを行った。その時の案は、石巻日赤の病床数を400床から450床に増床し、3次救急病院としての機能を持たせ、石巻市立病院、公立志津川病院(現在の南三陸病院)と女川病院をバックアップの病院とすることであった。
 
 問題は雄勝にあった病院で、この病院の再建は難しいかもしれないという意見が出された。現在のところ、雄勝の病院の機能は石巻市立病院に移管することになり、石巻市立病院は減床する予定だったが、ベッド数は現状を維持することになった。
 
 石巻日赤は高速道路のインターを降りたところにあり、非常に交通の便も良い。三陸自動車道路が完成すれば、気仙沼とのアクセスも良くなり、沿岸部の医療提供体制はかなり良くなると思っている。
 
 今回の南三陸病院の診療の目玉は、人工透析が行われるようになったことである。以前は公立志津川病院で透析を行っていたのだが、専門の医師がいなくなり、この地域の患者さんたちは、気仙沼や石巻に行かないと透析を受けることができなかった。
 
 今回は病院長の決断で、透析を再開することになった。地域の人たちにとって、こんなにありがたいことはないと思う。現地に行って驚いたのだが、その病院長は高校の同級生だった。立派な施設が出来上がった。皆さんの力で、素晴らしい地域医療、そして介護が行われることを願っている。私も微力ながらお手伝いさせていただきたいと思っている。
 
                                        参議院議員・医師 桜井充
 
 
 
 
【秘書のつぶやき】
 桜井充秘書小林です。
 2020年の東京オリンピックのエンブレムのデザインの応募受付が始まりました。応募資格は18歳以上の代表者がいれば子どもも含めたグループでの応募も可能であるとのことです。応募要項のダウンロード数は既に7万件を超え、予想される受付件数は1万件を超えるとか。賞金は100万円であるものの、その審査に要する労力と費用は膨大なものとなりそうです。
 ところで、実は国会議事堂のデザインも一般公募で選ばれたことはあまり知られていません。118通の応募があり、一次選考を通過したのは20図案。そして、二次選考が行われ新たに四案が提出され宮内省の技手の渡邊福三氏の図案が選ばれました。なお、この四図案(複写ですが)は参議院の地下一階にある参観ロビーでも見ることができます。さらに豆知識というわけではないのですが、参議院ロビーと、衆議院にある参観ホールに設置してある展示物は異なります。こうしたところにも衆議院と参議院の独立性が表れています。
 暗いニュースばかりなので本日は少し話題を変えてみました。(小林太一)