桜井充メールマガジン

桜井充メルマガ:「化けの皮がはがれた」

2015年10月15日 (木) 17:51
 政府は14日発表した10月の月例経済報告で、景気の基調判断を引き下げ「このところ一部に弱さも見られるが、緩やかな回復基調が続いている」とした。公式見解としての下方修正は1年ぶりである。
 
 景気が良かったと判断している人はどれぐらいいるのだろうか。これまでの、政府の公式見解は、今までかなり強気で、実体経済と大きくかい離していたように思える。アベノミクスが成功しているように見せかけるためには、景気判断を良くせざるを得なかった。要するに大本営発表と同じである。
 
 景気が良くならないのは当然である。GDPの60%は個人消費である。確かに一部のサラリーマンの賃金は上がり、株価も上昇していたので、その人たちに支えられて、個人消費は伸びているようにみえる。
 
 しかし、大多数を占める中小企業のサラリーマンの賃金の上昇は物価上昇分を下回り、年金の支給額が減額されているのだから、個人消費が「そうじてみれば底堅い動きになっている」という政府の判断も間違っているのである。
 
 安倍総理は経済界に対して、今度は設備投資を増やすように要求した。昨年は賃金を上げろということだったが、政府が経済界に対して、様々なことを要求するのはおかしな話である。このことがわからず、最高権力者が経済界に命令しているという事実だけをとっても、総理失格だと思っている。
 
 明日から宮城県議会議員選挙が始まる。安倍政権の経済対策、安全保障政策、TPP交渉等、どれをとっても本当に問題の多い政権である。この安倍政権に「No」を突きつける意味でも、私たち民主党が応援している議員に対して、ご支援を賜れば幸いです。よろしくお願いいたします。
 
                                         参議院議員・医師 桜井充
 
 
 
【秘書のつぶやき】
 桜井充秘書小林です。
 自治体が民間企業に委託した図書館について一部では住民投票が行われるなど、大きな話題になっています。民営化によってお役所よりはサービスがよくなるはずだというご指摘をよく耳にします。しかし、民間企業はまず利益を計上することを最も重要視しなければならず、配当金を回すことなどを考えるとサービスが必ずしも向上しないどころか、むしろ低下する可能性もあることは忘れてはならない点だと思います。
 さて、日本郵政がまもなく上場します。小生が前職で関わった新規公開企業の中にシンガポールで郵便事業を行っている「シンガポールポスト」がありました。セールスポイントとして日本郵便との違いは、日本は過疎地域等への配達等で効率がよくない一方で、シンガポールは人口密度が大変高いことから利益率が高いという資料を見て納得した記憶があります。
 過去の民営化による大型新規上場案件で公募価格を割り込んだのはJTだけです。政府としては絶対に失敗させられないとは思うのですが、どうなることでしょうか。(小林太一)