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2011年12月08日 (木) 17:09

桜井充メルマガ:「既得権益者に弱い」

 昨日、社会保障と税一体改革調査会に出席した。フロアから、批判的な意見が続出した。特に、受診時定額負担に対してである。
 この制度は、保険の免責制度(政府は認めていないが)で、受診時の医療費のうち、100円だけは保険適応にならないというものである。本来であれば、3割負担であり30円で済むところを、毎回100円支払う事になるので、これまでより70円多く支払う事になる。1割負担の患者さんにとっては、90円の負担になる。
 これを何のために用いるのかと言えば、外来の癌治療等で医療費が高額になっている患者さんの負担を軽減するためである。これは、弱者から弱者に対する所得移転であり、とても認められるものではない。さらに言えば、100円が500円に、そして1000円に拡大していく可能性がある。これは、国民皆保険の根幹を揺るがすことになり、到底認められるものではない。
 役所のずるいところは、高額療養費と受診時定額負担をセットにしていることであり、認めざるを得ないようにしていることである。しかし、このセットは、役所が勝手に持ち出した論理であり、必ずしもこのテーブルに載る必要はない。
 医療保険の保険料は、高額所得者ほど優遇されている。国民健康保険は、所得1500万円までは定率負担だが、それを超えると定額負担になる。要するに、所得が多くなればなるほど、負担割合は減額されるのである。実は、国会議員はこの恩典に浴している。
 この制度を変えれば、財源は生まれるのである。さらに、大企業が加入している組合健保も平均所得が高いほど、保険料率が低くなっているのである。この不公平を是正すれば、このような変な制度を導入する必要はないのである。
 このような事は、厚生労働省も財務省もわかっているのだが、そこに手をつけることができない。何故ならば、圧力団体が存在するからであり、役所はこのような圧力団体に弱い。このような圧力団体に対して、きちんと話をつけなければならないのは当然である。このような事が出来ないのであれば、TPPの交渉で、自国の利益を確保するなど、夢のまた夢である。
                   参議院議員・医師 桜井 充

【秘書のつぶやき】
 桜井充秘書小林です。
 通り魔事件が相次いでおります。報道を見てみると、埼玉の傷害事件に関与したと思われる少年が動物虐待をしていたとの報道がありました。そこで、動物虐待と犯罪に関する論文を探してみたところ、少年院に収容された少年と2学年時以上の中学生を対象にした興味深い論文がありました。
 谷敏昭氏による「青少年における動物虐待の実態」(精神医学・49巻7号)の論文を見てみると、動物虐待経験について暴力系犯罪少年は一般中学生の約2倍の80%がなんらかの動物虐待経験を有していたことが示されていました。また、動物虐待の経験がある中学生について、虐待対象となった動物が一般中学生はヘビやカエルへの割合が大きいのに対し、少年院被収容者は犬、猫、鳥などの、よりヒトに近い動物に対しての割合が大きい結果でした。動機について見てみると「楽しいから」と答えた割合が少年被収容者は一般中学生の二倍となっていました。
 このような結果を見てみると、今回のケースにしても動物虐待については周囲の人間は知っていたようですから、早期に何らか講じておれば発生しなかったのかもしれません。動物虐待を行う少年(少女)に対して、必要に応じて早期に専門家等から指導・矯正することができるような体制を整える必要があると思うのですが、いかがでしょうか。昨年に受刑者と知能指数との関係について書かせて頂きましたが、矯正プログラムに結果が出ているのか等、改めて検証してみようと思います。(小林太一)